【インテリア照明の基礎知識】 Vol.4 ダイニングのペンダントライトの選び方と高さの決め方
全4回にわたってお届けしてきた【インテリア照明の基礎知識】シリーズ。最終回となる今回は、ダイニング空間を華やかに彩るペンダントライトに焦点を当て、選び方のヒントをご紹介します。ペンダントライトは、ダイニング空間を美しく演出する重要な要素です。しかし、種類が豊富でどれを選べば良いのか迷ってしまいますよね。数多くのペンダントライトの中から、あなたのお部屋にぴったりの一灯を見つけるための手助けになれば幸いです。
これまでの記事はこちらからどうぞ
【インテリア照明の基礎知識】Vol.1 ペンダントライトの基本パーツと取り付けについて
【インテリア照明の基礎知識】Vol.2 照明の電球について（種類と選び方・色温度と演色性）
【インテリア照明の基礎知識】Vol.3 照明の種類と用途
ペンダント選びのヒント
1．理想の空間全体の雰囲気を決める
一つ目は、空間全体をどんな風に照らしていきたいか考えます。照明器具の素材によってお部屋の雰囲気は大きく変わります。
■ガラスや布素材などの全体発光タイプ
ペンダントを中心に空間全体を明るく照らし、あたたかみのある雰囲気になる傾向があります。マンションなど電源の数が限られていて、1台で光量を確保したい場合も全体発光タイプがおすすめです。
■アルミ素材など光が透過しないタイプ
真下方向に絞った光でレストランや、バーのような落ち着いた雰囲気になります。
ペンダントライトの素材によって空間の見え方は大きく変わります。
2．テーブルのサイズ
二つ目は、テーブルのサイズが何cmなのかを考えます。
目安としてはテーブル幅の三分の一程度の直径のペンダントライトを選ぶとバランスが良いです。
例えば、150cmのテーブルに対して直径50cmのペンダントを吊るした場合、バランス良く照らされます。
※ガラスシェードの場合は、金属シェードに比べて光が透過して広がるため、約1.5～2倍程度広がると考えていただければと思います。PH 3 1/2-3 グラスペンダント（シェード直径33cm）の場合、PH 5（シェード直径50cm）と同程度の広がりになり、テーブルサイズ160cm程度まで照らせます。
テーブルが大きい場合は、多灯吊りも検討してみましょう。
180cm前後のテーブルサイズに対しては、2灯吊りのペンダントを選ぶことでより均等に光を当てることができます。
最適な位置で空間を美しく演出するペンダントライトの高さの重要性
ペンダントライトは、ダイニング空間の雰囲気を大きく左右する重要な要素です。しかし、最適な高さに設置しないと、テーブルが十分に明るくなかったり、眩しく感じたりしてしまうことがあります。
最適な高さ
ペンダントライトを吊るす高さは60∼70cmが推奨されますが、CONNECTがお勧めする最適な高さは、テーブル面から60cmです。（シャンデリアのようなボリュームのある器具は70cmくらいの高さがおすすめです。）
ペンダントライトを適切な高さに設置することで、テーブル面をしっかり照らし、空間の奥行き感を演出することができます。また、座ったときに眩しく感じることもありません。
【ワンポイントアドバイス】
コードの長さに迷ったときは、「紙と紐」を用意して実際にペンダントの大きさに切った紙を紐で吊るしてみましょう。原始的なやり方ですが、イメージが掴めやすいのでとてもおすすめです。
注意点
電球が丸見えのペンダントライトは60cmより高く吊るすと眩しく感じることもあるので、注意が必要です。また60㎝以上の高さに吊るすと、光がテーブル面に届かず、明るさが不足する可能性があります。しかし天井高やテーブルの高さ、身長などによっては、60cmよりも高い位置に設置する必要がある場合もあります。
コードの長さの計算式
器具の全長は上図の計算式で求められます。天井高やテーブルの高さ、見落としがちな天井面のボディー高を事前に確認し、適切な高さを設定しましょう。
まとめ
ペンダントライトを選ぶ際には、テーブルのサイズに合わせて照明器具を選ぶだけでなく、空間全体の雰囲気やバランスを見ながら選ぶことも大切です。また、ご自宅の天井の高さやテーブルの高さを考慮し、適切な高さを設定することが重要です。ペンダントライトを購入する際には、器具の全長や取り付け方法などを十分に検討しましょう。今回ご紹介したポイントを参考にして、お気に入りのペンダントライトを見つけ、ダイニング空間を素敵に演出してくださいね。
CONNECTのYouTubeチャンネルでも解説していますので、ぜひご覧ください。
この記事を書いた人
iwakura
カフェめぐりと愛犬に癒される四姉妹の母です。北欧のHYGGEな暮らしを広められたらと思っています。
