北欧ヴィンテージ家具に合わせたい&育てたいダイニングチェア3選
こんにちは、スタッフの本宮です。
CONNECTでは、良いものをずっと長く使ってもらいたいという想いで、北欧のヴィンテージ家具をリペアして販売しています。長年受け継いで大切に使われてきたヴィンテージ家具は、デザインや素材の良さだけでなく、おうちの中にぬくもりをプラスしてくれるように感じます。
北欧でヴィンテージ家具を買い付けるとき、シャチョウの高木が大切にしているポイントが「これからも長く使ってもらえる耐久性があるか」。特にチェアは人の体重を支えて、頻繁に動かすものなので、傷みやすく、良い状態のヴィンテージチェアを見つけることが難しいそう。脚がガタついていないか、背板にはしっかり体重を預けられるか。そのため、CONNECTで扱っているヴィンテージチェアは厳選したものになっています。
ヴィンテージテーブルをご購入されるお客様に、テーブルに合うチェアはあるか相談をいただくことがあります。そのとき、ちょうど合うヴィンテージチェアがあればいいのですが、厳選した数少ないものから選ぶのはちょっと大変。
そこで、CONNECTスタッフがおすすめしているヴィンテージ家具に合うダイニングチェアを3つご紹介したいと思います。今持っているヴィンテージテーブルに合わせたい、憧れのヴィンテージにいつか合わせたい、ヴィンテージにこれから育てていきたい、そう思っていただけるようなアイテムたちです!
1.ヴィンテージファン待望の復刻 「LILY(リリー)」
セブンチェアでおなじみ、デンマークデザインの巨匠アルネ・ヤコブセンが最後にデザインしたチェア「LILY(リリー)」。体を包み込むような曲面は、ヤコブセンが長年追求してきた成形合板技術の集大成であり、セブンチェアを超える座り心地の良さはCONNECTスタッフお墨付きです!
直線的なデザインの多いヴィンテージテーブルと合わせると、木のあたたかい印象に、“リリー”のゆるやかなカーブがやわらかさと華やかさをプラス。他にはない、ちょっと個性的な形が見れば見るほど愛おしく思えてきます。
▲Fritz Hansen/LILY(リリー)アームレスチェア
深みのある色のウォルナット材でつくられた“リリー”と、落ち着いた色調のチーク材などでつくられたヴィンテージ家具との相性は間違いなしです。
パソコン作業中つい猫背になってしまう私には、腰にあたるカーブの部分がそっと姿勢を正してくれて、なんともちょうど良い!くつろぐときには、おしりをちょっと前に出してもたれかかると、背中のカーブがちょうど良い。アームがあるとさらにGOOD。腕を預けてダラーンとくつろげます。ずっと長く使ってヴィンテージに育てていくには、座り心地は何より大切ですよね。
リリーは“3108”というモデル名にちなみ、“エイトチェア”という名前でヴィンテージファンに親しまれています。ヤコブセンがデザインした当時の製造技術では、この難しい曲面を安定して製造できず数年で廃盤となったため、とても希少価値が高く、デザイン性の高さと座り心地の良さから、復刻を望む声が多くありました。そんな声に応え、50年の時を経て、現在の技術をとことん駆使し、ヤコブセンが最後に理想としたデザインの復刻が実現しました。
LILYの製作秘話や座り心地など、もっと詳しくはこちら
2.ずっと育てていきたい「Yチェア(CH24)」
ハンス・J・ウェグナーの言わずと知れた名作“Yチェア”。正式名称は“CH24”ですが、背中のYの字が印象的で、「Yチェア」の愛称で呼ばれるようになりました。1950年にハンス・J・ウェグナーがYチェアをデザインして、今年でちょうど70年。愛称が生まれるっていうのは、長くたくさんの人に愛されてきた証拠ですね。
チーク材のヴィンテージテーブルに合わせたのはオーク材・オイル仕上げのYチェア。木の質感を大切にする「カールハンセン&サン」がつくるYチェアは、オイル仕上げやソープ仕上げ。ウレタン仕上げと違い、木本来の質感を感じることができます。そして、大切にメンテナンスをしていけば、徐々に深みのある色に変化し育っていく様子は、ヴィンテージテーブルとさらにどんどんマッチしていきます。
木と紙という自然素材のみで作られたYチェアは、メンテナンスをすればずっと長く使えるものです。昨年末、CONNECTのお店でYチェアのペーパーコード張り替えの実演会を行いました。ペーパーコードはとても強いものですが、長年使っているうちに体に馴染み少し緩んできてしまいます。実演会では約20年使われたお客様のYチェアを2脚張り替えました。2脚ともとても大切に使われてきたのが伝わってきました。メンテナンスをしながらも大切に使い続けていきたいと思わせる、美しさと座り心地の良さがYチェアにはあります。
Yチェアが人を魅了する理由、もっと詳しくはこちら
3.カイ・クリスチャンセンの「ヴィンテージチェア」
ヴィンテージテーブルに間違いなく合うのが、ヴィンテージチェア。当たり前でスミマセン。今では希少になったチーク材の深い色味が魅力のヴィンテージチェアたち。なかでも、カイ・クリスチャンセンのデザインしたチェアは座り心地・使い心地もとても考えられているうえ、耐久性が非常に高い構造になっています。そのため、ヴィンテージでも良い状態で残っていることが多く、CONNECTでも比較的多く取り扱いをしています。
デザインポリシーは「見た目の美しさ、使いやすさ、人間工学に基づいていること、経済的で、環境に配慮していること」。デザインをスッキリ見せるためのこだわりと、くつろぐ姿勢に合わせた角度は彼のデザインに共通しています。
上写真のネイルチェアは、小さな爪のようなアームの形から名づけられました。背もたれに身を預けて、肘をかけるとちょうどフィットしてくれる安心感です。ヴィンテージチェアとの出会いは一期一会。これは!と思ったときにはその出会いを大切にしてもらえたらと思います。
ヴィンテージチェアについてもっと詳しくはこちら
番外編:おすすめスツール「ドットスツール」
番外編を作ってまで、ぜひご紹介したいのがヤコブセンデザインの“ドットスツール”。CONNECTで大人気のヴィンテージビューローにぴったりです。このスッキリしてシンプルなデザインが、他にありそうで無いんです。さすがヤコブセン!ビューローの横に置いてもスッキリしていてきれいで、デスクとして使うときにはサッと取り出して座れます。
お客さんが来た時にはダイニングにサッと出して座っていただく。スペースを取らないので、たくさんのお客さんと一緒にテーブルを囲めます。座面のレザーの質感が、ヴィンテージの濃い色味にも薄めの色味のテーブルにもどちらも合います。
ドットスツールについてもっと詳しくはこちら
まとめ
魅力がいっぱいの北欧ヴィンテージ家具。それに合わせた空間づくりをしていきたいという方もたくさんいらっしゃると思います。そこで大切にしていただきたいのが、デザインが合うだけでなく、これからずっと使っていく耐久性があるか、チェアであれば座り心地が合うかどうかです。
おうち時間が増える中、ヴィンテージチェアを選ばれた方は、これまで使ってきた人たちの気持ちを受け継ぎながら、新しいチェアを選ばれた方は、徐々にヴィンテージに育っていく姿を楽しみながら、チェアの上でたくさんの時間を心地よく過ごしてもらえたらうれしく思います。
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この記事を書いた人
CONNECT
こんにちは。ライフスタイルショップ「CONNECT(コネクト)」です。北欧のブランド(ルイスポールセン・フリッツハンセンなど)を中心に照明・家具・ヴィンテージ家具やインテリア雑貨をセレクトし、販売しています。 また、インテリアから考えるお家づくりも手がけています。