『Tukuroi』紹介|東京から移住し、いろんな想いと縁で始まりました
家具の修理と北欧ヴィンテージ家具販売のお店としてスタートした、愛媛県松山市にある『Tukuroi(ツクロイ)』。
東京から移住して、いろんな想いと縁があって『Tukuroi』が始まりました。今回は、どんな経緯で始めることになったのか、店主の高橋くんに紹介してもらいます。
はじめまして。家具修理と北欧ヴィンテージ家具のお店『Tukuroi』の高橋です。愛媛県松山市の港町、三津で北欧家具の販売と家具の修理のお店をしています。今回、簡単ではありますが自己紹介をさせていただきたいと思います。
店主の私は現在37歳で家具リペア職人。妻と2人の娘の4人家族で、今は妻の実家で暮らしています。約2年前の2018年夏、生まれ育った東京から妻の地元である愛媛県松山市に移住しました。
その年の4月に2人目の娘を出産する予定だったこともあり、もっと自然がある所で子育てをしたいと夫婦で移住を決断しました。移住してから3ヶ月ほどはホームシックになり、あれだけ嫌だった人混み、満員電車が羨ましく思えるほどでした。
しかし、人は慣れるもので、住めば都。
自然が身近にあり、食べ物(特に魚)も美味しくて、今では楽しく生活をしております。
家具リペア職人になって11年
今では家具が大好きですが、20代前半までは家具に一切興味は無く、北欧家具の存在さえも知りませんでした。きっかけは12年前(25歳の時)、家具をレンタルする会社で働いていた時に出会った家具職人の方でした。色々な道具や機械を使いこなして壊れた家具を綺麗に直し、工房でコーヒーを飲みながら一服する姿。自分も職人になりたいと思いました。そして、家具を作る「家具職人」よりも、家具を直す「家具リペア職人」に憧れました。
その後、職業訓練校に行き、北欧ヴィンテージ家具屋、木工所、O塚家具の修理の部署で経験を積み、松山へ移住後の2018年10月、家具修理業として自宅の2畳ほどのスペースを作業場として独立しました。
独立したのはいいものの、知り合いも友達もおらず、はじめは修理の依頼もありません。郵便局や単発のアルバイトをしながら修理の営業をしていました。ちょっとずつ修理のお仕事をいただけるようになった頃、作業の音や臭い、木を削った粉が気になり、そもそも大きい家具は2畳の作業場には入らず、自宅での作業に限界が出てきました。
そんな中、近年、若い人や移住してきた方がお店を始め、少し話題になっている三津で今の倉庫と出会い、ご縁があって借りることになりました。元製菓工場で古い倉庫ですが、外壁に蔦が生い茂り何とも言えない雰囲気があります。
そして一番の魅力は“広さ”。約250㎡あり、2畳だった作業場が約80倍の広さになりました。そこで家具修理の仕事だけでなく、妻とも結婚前からよく話をし、「夢」でもあった北欧ヴィンテージ家具のお店をやろうと決断しました。
ただ、北欧に買い付けに行くお金はありません。ヴィンテージ家具の仕入れをどうしようか悩んでいた時に、ご縁があったCONNECTの社長・高木さんに相談をしました。
高木さんが北欧で買い付けたヴィンテージ家具を卸してくださることになり、昨年2019年の8月に家具の修理と北欧ヴィンテージ家具販売のお店として新たにオープンすることができました。
CONNECTとの縁
実はCONNECTとは松山へ移住する前からご縁がありました。
移住を考えていた頃、はじめは松山ではなく香川に移住することも考えており、ちょうどCONNECTが北欧ヴィンテージ家具のリペアスタッフを募集していたので、面接を受けることになりました。夜行バスで香川に行き、面接では北欧家具のこと、家具業界のことなど色々なお話をさせていただきました。
北欧家具に囲まれ、何よりリペアの仕事ができるCONNECTで「働きたい!」と思い、また偶然にもCONNECTのお店のすぐ近くに、当時勤めていた会社の上司の実家の木工所があり、何か不思議な縁を勝手に感じながら東京へ帰りました。
後日、CONNECTからありがたくも採用してくれる、という連絡があり妻と2人で喜んでいました。と同時に、違う思いも出てきていました。「独立したい」という職人になってからずっと持ち続けていた「夢」です。
就職か独立か。
妻にも相談し、夜な夜な2人で話し合いました。
「働きたい」と面接を受け、採用してくれるというのに、やっぱり独立したい。何て自分勝手で失礼な奴だ。ただ、独立するならこのタイミングかもしれない。でも、独立しても上手くいく保証はない。答えが出せず数日間悩んでいました。
そんな時に、たまたま見た本の中に岡本太郎の言葉が目に飛び込んできました。「危険だ、という道は必ず自分の行きたい道なのだ。いいかい?怖かったら怖いほどに逆にそこに飛び込むんだ!」
腹が決まりました。独立しようと。
高木さんに怒られるのを覚悟し、お断りの連絡をしました。しかし、高木さんは怒りもせず、むしろ応援のメールをくれました。
※現在は「Tukuroi」での家具販売は行っておらず、家具修理のみとなっております。
CONNECTのサテライトショップに
あれから約2年。CONNECTには本当に色々とお世話になっています。
今回CONNECTのサテライトショップとして再スタートし、『Tukuroi』の店名は変わりませんが、今までの家具の修理、北欧ヴィンテージ家具の取り扱いに加え、自分が尊敬してやまない「ハンス・J・ウェグナー」の家具を作り続けている「Carl Hansen & Son(カールハンセン&サン)」の家具を取り扱うことになりました。
Tukuroiの理念は『つなぐ暮らし』。
約70年前にデザイン、製作された「北欧ヴィンテージ家具」。
そして今もデンマークで誇りを持って作り続けられている「未来のヴィンテージ家具」。
永く受け継がれてきた「北欧家具」と、そこに込められた作り手の「想い」を愛媛の皆さんに少しずつですが、『CONNECT(つなぐ)』していければと思います。
Tukuroi[ツクロイ]supported by CONNECT
https://tukuroi.info/
愛媛県 松山市三津1-2-8
営業時間:平日9:00〜17:00 / 土曜11:00~17:00
Mail:tukuroi.kagu@gmail.com
TEL:089-952-5490
Instagram:@tukuroi2018
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この記事を書いた人
CONNECT
こんにちは。ライフスタイルショップ「CONNECT(コネクト)」です。北欧のブランド(ルイスポールセン・フリッツハンセンなど)を中心に照明・家具・ヴィンテージ家具やインテリア雑貨をセレクトし、販売しています。 また、インテリアから考えるお家づくりも手がけています。