いまこそヒュッゲに学ぶ “心地よい暮らし” をつかむヒント -#1デンマーク流ステイホームの過ごし方-

“心地よい暮らし” の本質を改めて考え、いまこそヒュッゲに学ぶ

コロナによって今までと違う生活が求められる中、もっとおうち時間を楽しみたいけど、どうしたらもっと良くなるんだろうと思うばかり。本当に自分が求めている暮らしってなんだろう、漠然と“暮らし”について考えることが増えたように思います。

家で過ごす時間が増え、この機会に断捨離をしたり、掃除をしたり頑張ったけれど、心地よさはあまり変わってないような。CONNECTがこれまで出会った北欧の人たちは、もっと“心から”暮らしを楽しんでいるように見えました。そこには何の違いがあるのか。いまこそ北欧のヒュッゲな暮らしに学ぶことがあるんじゃないか。

これまでCONNECTでは、北欧のインテリアを通じて“心地よい暮らし”を作るために役立つ情報をお伝えしてきましたが、インテリアだけではない心地よさの本質を改めて考えましたそこで、デンマークの人たちのステイホームの過ごし方、日本と北欧のヒュッゲについて思うことなど、これまで知り合った北欧の人たちにインタビューしながら、そこから“本当に心地よい暮らし”をつかむヒントを見つけていきたいと思います。

そこには、日々の時間の使い方、教育、北欧の人が思う日本のヒュッゲ、そして暮らしに対する考え方など、日常から見えるたくさんのヒントがありました。これから全8回(仮)の長編で連載予定です。今までと少し違う観点でお伝えできればと思っています。どうぞお付き合いください!

 

デンマークではステイホームをどう過ごしている?

日本から遠く離れたデンマークの人々も、コロナによって今回ばかりは私たちと同じ危機の中にいます。4月から5月にかけては外出禁止や営業禁止の措置も取られました。

北欧の冬は日照時間が短く暗いため、デンマークの人は家の中での憩いの時間、つまりヒュッゲな時間を持つのが得意に見えます。そんなデンマークの人たちは、この事態でもヒュッゲできているのでしょうか?もしそうだとしたら、私たち日本人が今こそ学べることがあるかもしれません。

そこで、デンマークに住む2つの家族に、今年5月のステイホームの様子について伺いました。インタビュアーはデンマークへの留学・滞在経験がある今泉さんです。香川在住でデンマーク語ペラペラの今泉さんの、デンマークの教育が垣間見えるとても興味深い滞在記は第4回(仮)でお伝えしたいと思いますので、お楽しみに!

 

1. 夫婦2人暮らし シュミット家の様子


▲今泉さんが以前お邪魔した時のご夫婦の様子。半纏は日本からのプレゼント

1つ目の家族はオーデンセ郊外に住むシュミット家。50代のご夫婦2人暮らしです。奥さんのディーナさんは1日の時間を「家事」「趣味」「体を動かす」「社交」の4つに分けて活動しているそうです。ある日は、家事…洗濯、趣味…編み物、体を動かす…庭の草むしり4時間(!)、社交…スペインに住む家族との電話に費やしたとか。


▲シュミット家の庭。緑がきれいで気持ちいい

いつものヒュッゲと、コロナ影響下でのヒュッゲの違いについて聞くと、「映画館にもカフェにも行けないけれど、幸いにも夫がいるので、一緒にたくさんボードゲームをしている。」と教えてくれました。ご主人のハンスクリスチャンさんは、この機会に趣味だったギターをまた弾くようになったそうです。ディーナさんは1000ピースのパズルを5個完成させて、「出かける約束がない分、より静かで平穏な毎日」と話します。


▲いつもの夕食時の様子

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▲平日夜のティータイム

普段のシュミット家はというと、仕事で帰りが遅いハンスクリスチャンさんですが、夕食はいつも夫婦一緒に食べ、その後お茶を入れて、ニュースや映画を見ながらソファで寛ぐのが日課。それはとてもヒュッゲなルーティーンで、忙しい中でもお互いを思いやっていることを感じます。


▲家のすぐ近くの湖。いつもの散歩コース

「いまは孫たちとハグできないけど、一緒に湖の周りを散歩したりしている。」と言います。近くにこんな気持ちのいい場所があるのは本当に羨ましい限りです。


▲孫たちが湖の近くで遊ぶ様子

 

 

2. 家族5人暮らし マイロップ家の様子

2つ目の家族は、マイロップ家。オーデンセ郊外に30代の夫婦と8歳6歳3歳の3兄弟で暮らしています。奥さんのルイーセさんは高校の先生ですが、現在はオンラインで授業をしているそう。ご主人のクリスチャンさんは牧師ですが、コロナの影響で礼拝がないため、葬儀のみ行っていました。


▲ルイーセさんと親戚のみんな

クリスチャンさんは家で過ごす時間が増え、塀を塗ったり、家の修理にあたっています。ご夫婦は、子供たちの勉強も教えています。このご家族もまた、1日を「しなくてはいけないこと」と「趣味の時間」に分けていました。普段は共働きのため、コロナの影響で家族一緒に過ごす時間が増えたことを幸せに思い、ストレスも減ったと話してくれました。

外が気持ちのいいときには、外で遊んだり、ご飯を食べたり。家の中では従妹たちと一緒にカードゲームをしたり。送ってもらった写真からはとてもヒュッゲな様子が伝わってきました。

 

 

ヒュッゲのヒントは時間の使い方?

ヒュッゲと聞くと、暖炉の前で語らう姿を想像しがちですが、今のシュミット家とマイロップ家は、湖のまわりを長時間散歩するなど、『動くヒュッゲ』を意識的に取り入れている印象を受けました。そうすることで、閉塞的になりがちな気持ちを少しでもしなやかに保っているのかもしれません。

そしてどちらの家族も、ずっと家にいながら、自分たちで「家事」「趣味」「体を動かす」「社交」など1日の『時間割』を作っていました。私は家にいると、「あーあれもしなきゃ、これもしなきゃ」と思いながら、テレビ見てたら知らぬ間に時間が過ぎてしまった…ということが多々あります。これは、『時間の使い方』にヒュッゲのヒントがあるのでは?ちらほら見えてきたそんなヒントをもとに、私たちの暮らしに取り入れる方法を第5回以降(仮)でCONNECT流に考察していきたいと思います。

 

次回予告

次回のテーマは、北欧の若者たちに聞いた「北欧のヒュッゲと日本のヒュッゲ」です。CONNECTがある香川県の本島にも滞在し、日本の文化にも触れたKADKの学生(現在は卒業生)にインタビュー。日本にもたくさんあるヒュッゲなこと、日本と北欧ではヒュッゲの解釈が違うなと思うところなど聞いてみました。ぜひお楽しみに!

【連載予定】

いまこそヒュッゲに学ぶ “心地よい暮らし” をつかむヒント
#1 デンマーク流ステイホームの過ごし方
#2 北欧の若者に聞く「北欧と日本のヒュッゲ」
#3 北欧の若者に聞く「ヒュッゲな時間とインテリアの考え方」
#4 今泉さんのデンマーク留学滞在記
#5 ヒュッゲのヒント①物より時間
#6 ヒュッゲのヒント②優先順位を自分で決める
#7 ヒュッゲのヒント③広く長い視点で考える
#8 まとめ

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CONNECT

こんにちは。ライフスタイルショップ「CONNECT(コネクト)」です。北欧のブランド(ルイスポールセン・フリッツハンセンなど)を中心に照明・家具・ヴィンテージ家具やインテリア雑貨をセレクトし、販売しています。 また、インテリアから考えるお家づくりも手がけています。

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