【ABOUT OUR HISTORY】#2 心地よい暮らし、住みやすい地域
CONNECTは2007年3月3日に雑貨屋としてオープンしました。
もともと家具好きな社長がのちにインテリア全般を取扱う予定で、ギフト屋を経営していたご両親から引継いだ会社です。今では、雑貨、照明、家具、建築と商材を展開していますが、その根底には人にフォーカスした『人が幸せになる仕事』があり、幸せをつくる「日々の暮らし」に軸をおいたミッションをかかげつづけています。
ミッションについて興味のある方は『【ABOUT OUR MISSION】#0 CONNECTは「シンプルで心地よい暮らし」のお手伝いをしています!』をご覧ください。
さて今回は、「地域」についてお話しします。冒頭でも述べたように、CONNECTは雑貨、家具、建築と商材を広げており、地域貢献にも尽力してきました。一貫したテーマは「暮らし」です。暮らしは身の回りから豊にできます。生活雑貨を買い、家具を揃え、そのうち住処自体のレベルも上がってくるでしょう。
しかし、自宅から一歩出たエリアが空き家だらけの場合、暮らしが豊かとは言いがたいと考えています。そのため、CONNECTは空き家の利活用プロジェクトを行っています。そのような、暮らしを豊かにするために地域も豊かにするという考えに至る影響となった、デンマークとの関わりについてお伝えしていきます。
空き家 プロジェクト
▲空き家調査をしたデンマークの学生たち
2017年に香川県の綾歌(あやうた)町と本島で、2019年には本島で、デンマークの学生と共同で空き家のリノベーションプロジェクトを実施しました。CONNECTがデンマークの学生を受け入れて、CONNECTの近所にある空き家を一緒になってリノベーションしましょう、という企画です。
デンマークの学生と、どうやってつながったの?
▲デンマーク王立建築デザインアカデミーの学生寮と社長
なぜ、デンマークの学生と交流があるのかというと、社長が年に1回ほど北欧へ行っていることがきっかけです。デンマークに行った際には工場の視察や買い付けするのはもちろんのことですが、やはり文化が違う場所で生まれた製品は、現地でどのように使われているのかなども知っておくべきだと思っているので、できるだけ現地の暮らしや文化に触れることにしています。そんな心持ちでいると自然といろんな所に足が向き、2014年に行った際にはデンマークの学生寮を見学できる機会をいただきました。デンマークまで来て学生寮の見学だけではもったいないということで、建築学科の学生と交流する場所を設けてくださったのです。
それ以来、学校側から是非学生の受け入れをできないかと定期的に依頼がありました。ある時、「日本の田舎の家に実際に住みながらリノベーションしたいという人がいたら、受け入れてもいいですよ」と先方に伝えたところ、すぐに話が進みました。その後、デンマークの学生達にリノベーションしてもらう意味を周囲の方と話し合い、いろいろなことが前に進み始めていきました。
デンマークはサスティナブル先進国
▲デンマーク王立建築デザインアカデミーの教授と学生
デンマークで建築を学んでいる学生にとって「サスティナブルビルディング」という建築の考え方が常識です。
彼らは、素材の選び方、エネルギー、その土地での暮らし方や文化、全てをサスティナブルかどうかということを意識しながら考えています。中でも最もサスティナブルな建築方法と考えられているのは、木造建築であり、その木造建築の先進国は、実は日本です。1畳という広さや柱と柱の間の単位など、日本家屋は世界に類を見ない独自の作り方を行っています。そのため、学習意欲の高い学生たちのフィールドワークの場として、日本は人気のようです。
空き家プロジェクトは当初CONNECTのできる範囲内で、デンマークの学生と一緒に実行しようと計画しました。しかし、プロジェクトの本当の意味を考えると、地域で継続的に取り組まないといけないと気づき、今もなお続けています。
フリッツ・ハンセン庵
▲Photo by © Nacása & Partners Inc. FUTA Moriishi
その他にも、デンマークの学生だけでなく、デンマークの企業と、地元企業も巻き込む一大プロジェクトも行いました。4年に一度行われる瀬戸内国際芸術祭(2019年秋)の開催期間に合わせ、本島にフリッツ・ハンセン庵を作り、そこを無料休憩所として公開し、芸術祭の開催期間終了後も年末まで限定公開したのです。プロジェクト名でもある、デンマークのリーディングカンパニーであるフリッツ・ハンセンのインテリアを、国の重要伝統的建造物群保存地区の空き家に配置し、地方に残っているような日本家屋には西洋の家具は合わないというイメージを見事に払拭しました。本プロジェクトは大手雑誌に掲載された他、本国(デンマーク)フリッツ・ハンセンのSNSにも取り上げられました。
▲Instagramのfritzhansen投稿内容
各メディアに取り上げられることで、地域をあげたプロモーションが、広告を打ち出すことよりも企業の知名度アップにつながることを実証しました。また、地方での暮らし方のひとつの提案にもなり、空き家(遊休不動産)問題を解決するビジネスモデルにもなりました。地域企業も本プロジェクトのように、空き家にお金をかけることで地域貢献につながることを実感いただいたと考えています。
まとめ
デンマークの学生から学んだことは、CONNECTのミッションに活かされており、「シンプルで心地よい暮らし」を追求してきたからこそ、住む地域も暮らしの一部だと気づくことができました。空間づくりには照明が重要。家づくりにはインテリアが重要。そして、その家を取り巻く地域も暮らしには重要です。
地域のことをよくしようと考える時にまず思い浮かぶのは、住む人がいなくなった空き家の管理をどうするかです。空き家が活用されるとその家もサスティナブルに繋がります。
地域づくりも空き家の活用も、お金にならないことには労力をかけたくないからと敬遠されがちですが、やり方次第です。人々の暮らしをよくするために、CONNECTはこれからも空き家問題に関わっていきます。
空き家プロジェクトの詳細に興味を持って下さった方は他にも当時のブログがありますのでご覧ください!
2017年は『KADK Renovation Project 始動!!』
2019年は『2019年 KADKプロジェクト開始!』
フリッツ・ハンセン庵の詳細に興味を持って下さった方は他にも当時のブログがありますのでご覧ください!
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この記事を書いた人
CONNECT
こんにちは。ライフスタイルショップ「CONNECT(コネクト)」です。北欧のブランド(ルイスポールセン・フリッツハンセンなど)を中心に照明・家具・ヴィンテージ家具やインテリア雑貨をセレクトし、販売しています。 また、インテリアから考えるお家づくりも手がけています。