ありそうでなかったコンパクトサイズ。フィン・ユールが自邸用にデザインした有名ソファ「ポエトソファ」
ポエトソファは1941年のコペンハーゲン家具職人ギルド展で初めて発表されました。もともとはフィン・ユールの自宅用としてデザインされたものです。幅136cm、奥行80cmとコンパクトなサイズながらフィン・ユールらしい彫刻的な美しさと上品さを兼ね備えたソファです。
フィン・ユールの自邸に置かれたポエトソファ
デンマークにあるフィン・ユールの自宅にあるポエトソファ。ソファの上には、有名な芸術家ヴィルヘルム・ルンドストロームが描いたハンネ・ヴィルヘルム・ハンセン(フィン・ユールの妻)の絵が飾られています。
家具職人ギルド展示会で発表された時の様子
1940年に発表されたペリカンチェアと同じく丸みを帯びた外観は、美しく芸術的でありつつ実用性も兼ね備えたソファです。
張地や背面のボタンは様々な仕様からお選びいただけます
柔らかくふっくらとしたクッションは座る人の体を包み込むように快適で安心感を与えます。座面のファブリックや背面のボタンは様々な仕様からお選びいただけます。
▲POET SOFA(ポエトソファ)ウォルナット材オイル仕上げ / ハリンダル 764 ・ 110
▲ POET SOFA(ポエトソファ) / オーク材・オイル仕上げ / Fiord(フィヨルド)151
ポエトソファの名前の由来
ポエトとは、詩人を意味します。フィン・ユールと共に家具を作り続けてきた家具職人のニールス・ヴォッダーは、娘のキルステン・ヴォッダーにフィン・ユールのソファをプレゼントしました。キルスティンは詩人のフランク・イェーガーと結婚しており、彼はソファでよく様々な熟考をしながらリラックスしていました。
後にキルスティン夫妻をモデルにした漫画が人気を博し、1950年から2004年までの50年以上にわたり、デンマークを代表する新聞の1つであるPolitikenに掲載されました。こうして、この漫画は「ポエト・ソファ」の名前を生み、それ以来このソファには、ポエト・ソファの名前が付けられています。
サイズや素材の詳細について
サイズ: W1360×D800×H870(約mm)
座面の高さ:SH380(約mm)
素材(樹種について):オーク材・ウォルナット材・ブラック塗装からお選びいただけます。
素材(張地について):レザーまたは、ファブリックからお選びいただけます。
※背もたれ部分のボタンの張地が選択できます。(詳しくは、お問合せ下さい。)
デザイナー: FINN JUHL(フィン・ユール)
ブランド: HOUSE OF FINN JUHL(ハウス オブ フィン・ユール)
※張地につきましては、多くの種類がございます。素材の詳細や、お選びいただく際は、スタッフがサポートさせていただきますのでお気軽にCONNECTまでお問合せ下さい。
Finn Juhl(フィン・ユール)とは
1912年デンマークのコペンハーゲン生まれ。1914年生まれのハンス J.ウェグナーやボーエ・モーエンセンと同世代のデザイナーです。フィン・ユール独特の発想と造形力を評価され、数々の素晴らしい作品を生み出したデザイナーであり『デンマークモダンの父』とも称されています。
彼は、幼い頃から美術に興味を持ちますが、父親から芸術の道に進むことを反対され、建築家になるべくコペンハーゲンの王立芸術アカデミーの建築学科に入学しました。そこで建物の設計やインテリアデザインを通じて現代美術への関心を持ち、独自の発想をもとに家具デザインを手がけるようになりました。
大学在学中に、建築家のヴィルヘルム・ラウリッツェンの事務所に勤務したフィン・ユールは、1937年の家具職人ギルド展示会で出展したのがきっかけになり、のちに自身のデザインスタジオを設立しました。
HOUSE OF FINN JUHL(ハウス・オブ・フィンユール)とは
HOUSE OF FINN JUHL(ハウス・オブ・フィンユール)は、2001年フィン・ユールの夫人ハンネ・ヴィルヘルム・ハンセンにより、フィン・ユール家具の製造と復刻生産に関する権利を与えられました。デザイン当初に意図されたのと同じ価値と品質、フィン・ユールらしさである特徴的な仕上げと繊細な造形の実現を大切にフィン・ユールの家具を製造しています。
コレクションの背景にあるハウス オブ フィン・ユールの「生産と職人技」
フィン・ユールの彫刻的な家具を制作するには、膨大な量の作業を要します。しかし、一つ一つの細部は、昔の家具職人の工房から来たかのように繊細で純粋でなければなりません。
また、私たちの次の世代も長く家具を楽しめるように耐久性のあるものでなければならず、最高級の素材を厳選することが、ハウス オブ フィン・ユールの最大の焦点となっています。
まとめ
フィン・ユールデザイン初期の代表的なソファである『ポエトソファ』はいかがでしたか。
シート部分は彫刻作品のような造形をしており、フィン・ユール作品の特徴をしっかりと表しています。
また、初期の作品で包みボタンは、座面の張地と異なる色を使いデザインのアクセントとされることが多かったため、現在でも異なる色を選択できるようになっています。1941年のコペンハーゲン家具職人ギルド展に出展され、フィン・ユール邸の暖炉前でも使われていた『ポエトソファ』は、2001年から復刻されています。
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