STOOL 60 Loimu
炎のような木目模様が現れる「ロイム」
※画像はオイル塗布前のものです
アニバーサリーモデル第二弾として発売された「Stool 60 Loimu(スツール60 ロイム)」。
白樺の木は時に波状の炎のような木目模様が現れることがあります。Loimu(ロイム)とはフィンランド語で「炎」を意味し、日本では「トラ杢目(もくめ)」と呼ばれます。この炎の模様が現れる白樺の割合は、アルテックの自社工場であるファクトリーが所有する木材の5%未満となり、かなり希少価値の高い素材が使われています。
※画像はオイル塗布前のものです
Loimu(ロイム)は無塗装のものに付属のオイルを使って自分で塗装をしていく特別仕様になっています。付属のオイルを2回に分けて塗ることで、炎のような木目模様がよりはっきりと浮かび上がってきます。自分自身でオイルを塗ることで愛着も湧いてくる1脚になりそうです。
- オイル塗装を始める前に
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・十分な時間を確保し、オイル塗装の過程そのものをお楽しみください。
・窓がある室内、または換気の良い環境でオイル塗装を行ってください。
・手指を保護するためにゴム製の使い捨て手袋を、目を保護するためにゴーグル等を使用してください。
・作業台やテーブルにプラスチック製のシート等を敷くことをおすすめします。新聞紙や布を敷くと、張り付いたり、汚れが付着する場合があります。さらに、オイルの乾燥中に、新聞紙や布が自然発火する危険性がまれにあります。
・座面と脚のほこりを落としてからオイル塗装を始めてください。
- オイル塗装の手順
- 1回目のオイル塗装
1. 開封前にオイル瓶をよく振る
2. 座面裏に、大さじ1杯程のオイルを垂らし、1枚目の布で木目にそって全体にのばす。
3. 木の表面が均等にコーティングされるまで、オイルを追加して重ねる。
4. 同様の手順で、座面の横と表、脚の順番でオイルを塗る。
5. そのまま約20~30分乾燥させる。
6. 2枚目の布で、表面に浮いた余分なオイルをしっかりとふき取る。
7. 室温で約12時間乾燥させる。
2回目のオイル塗装
8. 表面が滑らかになるまで、サンドペーパーで木目にそって優しく磨く。
9. 柔らかく清潔なブラシやハケでほこりを払う。
10. もう一度よく振ってからオイル瓶を開封する。
11. 使用済みの1枚目の布を使い、表面が均等にコーティングされるまで2回目のオイルを塗る。
12. そのまま約20~30分乾燥させる。
13. 使用済みの2枚目の布で、表面に浮いた余分なオイルをしっかりとふき取る。
14. 室温で約24時間乾燥させる。
・オイルで均一にコーティングされ表面が乾き、滑らかになったら完成です。組み立てましょう。
・表面が滑らかでない場合は、8-14の手順を繰り返してください。
・使用済の布や手袋は、水に浸して廃棄、またはガラス瓶や金属製の蓋つき容器に入れ、密閉した状態で廃棄してください。
- 注意事項
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・オイルはお子様の手の届かないところで保管してください。
・オイルは酸化により自然発火することがまれにあります。オイル塗装の作業中、オイルの付着した布は蓋つき密閉容器で保管し、作業後の使用済み布や手袋も、自然発火の危険がないよう水に浸して廃棄、または密閉容器に入れて廃棄してください。スツールの表面に塗装された後は、オイルが自然発火することはありません。
Stool 60(スツール 60)とは?
Stool 60(スツール 60)は1933年にアルヴァ・アアルトによりデザインされた、3本脚のシンプルなフォルムで、軽量かつスタッキングが可能なスツールです。フィンランドの森で育った白樺の無垢材を使用し、フィンランドのトゥルクにあるアルテックの工場、A-ファクトリーで熟練した職人によって42もの工程を経て作られています。アルテックの製品のほとんどはフィンランド産のバーチ材(白樺)が使われていて、およそ樹齢80年のものをアルテックのプロダクトに使用しています。
またバーチ材仕様のものは、暮らしとともに年月を重ねることで「パティナ※」と呼ばれる痕跡(こんせき)を刻みながら味わいを増していきます。
※「パティナ」はフィンランド語で「経年変化の楽しみや味わい」という意味。
シンプルで機能的。世界中で愛されているスツール
スツール60は椅子としての機能だけでなく、ソファやベッドのサイドテーブルとして、観葉植物や置物を置くディスプレイ用のスタンドとして、さまざまなシーンに活躍します。3本脚のシンプルなデザインなのでスタッキングがしやすく、来客用の椅子として何脚か持っていても重ねておけば場所を取りません。さまざまなインテリアに馴染みやすく、場所を選ばず使える便利さで、これまでに数百万脚にのぼり、世界中で愛され続けています。
またスツール60はたくさんの色と仕上げのバリエーションを揃えているので、お部屋の雰囲気に合わせて選ぶこともできます。
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独創的な曲げ木の技法「L-レッグ」
Artek(アルテック)を象徴するスツール60に用いられる「L-レッグ」は、無垢材の曲げる箇所に切れ込みをいれ、その切れ込みにベニヤ板を差し込む、唯一無二の技法で製造されています。強固な無垢材を直角に曲げる技術は、アルヴァ・アアルトが1933年に特許を取得し、Artekの家具デザインの基礎を築きました。
もともとこの技術はスツール60のために開発されたものですが、今ではスツール60に限らず、テーブル、チェア、ベンチなど50を超える製品にL-レッグが応用されています。
生産中のL-レッグ
2023年限定スペシャルパッケージ
90周年を記念してスツール60のパッケージも特別仕様になっています。
①スツール60の座面裏に90周年のアニバーサリーステッカー
②キャリーウェイボックス(外箱)に90周年のアニバーサリーテープ
③90周年を祝うステッカーや資料
今回のアニバーサリーモデルに限らず、2023年にフィンランドの工場から出荷されるスツール60すべてがこのスペシャルパッケージになっています。今年しか手に入らない限定パッケージなので見逃せません。
フィンランドが生んだ建築家の巨匠アルヴァ・アアルト
アルヴァ・アアルトはフィンランドが生んだ20世紀を代表する世界的な建築家です。「建築は家具と補完し合うもの」と考えていたアルヴァ・アアルトは、自身が設計した建築に合わせておのずと家具のデザインも手掛けることになります。
先進的でモダンな家具を作るために、冷たくて硬いスチールの代わりに温かみのあるしなやかな自然素材を使うことを何よりも大切に考えていました。生まれ育ったフィンランドの大自然をモチーフに、機能的でありながら人にやさしいデザインのプロダクトを世に送り出しました。
Artekについて
アルテックは1935年にアルヴァ・アアルトが自作の家具を国内外に販売するために、妻:アイノ・アアルト、マイレ・グリクセン、ニルス・グスタフ・ハールで設立した、北欧モダンを代表する家具ブランドです。「art」芸術と「technology」高い技術の融合により、「artek」としてモダン家具を追求するという先進的な試みを行ってきました。
アルテックは地元フィンランドの自然素材を調達し、自然の循環を妨げることのない製造方法で安全性と耐久性の高い、優れた製品を作り続けてきました。暮らしの中のあらゆる場面で多用途に使える実用性と機能性を兼ね備えた持続可能なデザインを作り続けること、それがアルテックの哲学です。