【ハンス J.ウェグナーのソファ】すっと伸びた脚が美しいCH163
Hans J. Wegner(ハンス J. ウェグナー)は、デンマークを代表するデザイナーであり、 生涯で500種類以上の椅子をデザインし、20世紀の北欧デザイン界に多大な影響を与えた人物です。彼の代表作のCH24(Yチェア)は、見たことがある方も多いのではないでしょうか。
そんな北欧デザインの巨匠、ハンス J.ウェグナーが 1965年にデザインした3人掛けソファがあります。
すっと伸びた脚が美しいソファCH163
すっと伸びた脚に軽やかさがあり、正面から見たときのフォルムがとても美しいソファです。他のソファよりも、座面下が大きく開いておりシートのクッションも薄めなので、よりすらっと感があります。
このシンプルなフォルムには、形もさることながら「一切の無駄をそぎ落とし必要な部分を美しくデザインする」ウェグナーらしいこだわりが見られます。
機能性を損なわないために必要な部分さえも美しく
フレームは無垢材でできており、正面から見た前脚は、アームに近づくにつれて広がる三角形のような形をしています。そこに丸く施された埋木には、アームと本体をつなぐボルトが隠されています。
▲埋木(後側)
シートの張替えなどメンテナンスの際に必要な構造上の穴を、あえて美しく仕上げることでデザインの特徴にしてしまうところが、ウェグナーらしさを感じます。
「良いソファ」の見分け方
こちらは、CH163 ソファの底部分。通気性の良いメッシュ素材と頑丈なステンレスの支え、それらを支えるのは、無垢のビーチ材です。
「良いソファの見分け方は、底を見ればいいよ!」と、シャチョウから教えてもらった事があります。長く使うことのできる物は、見えない部分にもきちんと強度のある素材を使っているから丈夫で壊れにくく、もしも修理が必要になった場合でも、元のように直すことができるのだそうです。
座り心地について「クッションの柔らかさ」
CH163ソファは、見た目が直線的なうえクッションも薄いので、座り心地は少し硬そうなイメージを持たれる方も多いのですが、意外にも座るとふんわりとした柔らかさを感じ、この座り心地ならと購入を決められるお客様も多いです。
それは、芯材にウレタン、それを包み込むようにフェザーとウレタンチップがミックスされたクッションだからです。それぞれ特性の違う素材が層になっており、体の動きに合わせて必要なところだけが沈むためフィット感があり、ふんわりと感じるのです。
フェザーとウレタンチップ
特性の違う2種類の素材の組み合わせ
フェザーは水鳥の羽根です。 高級な素材としても知られ 保温性が高く、軽いのが特徴です。ふわっとした柔らかさは、このフェザーのおかげです。それと同時に、しっかりとした弾力があるのは、へたりに強いウレタンチップが混ざっているためです。クッション性が長続きするのは、見えないところにも耐久性のある素材や工夫があるからなんですね。
座面および背もたれの高さについて
実際に、座ってみました。きちんと座ってくつろげるソファだな!という印象です。一般的にソファと言っても形や大きさなど、様々ですよね。どんな風に使いたいのかというのもソファ選びには重要なポイントだと思います。
CH163は、『深々と、からだ全体をあずけ映画やテレビを見る』、『ゴロンと横になってお昼寝ができる』 というのとは少し違い、ゆったりと深く腰掛けても骨盤を立てて座ることができ、もたれかかるところは適度に柔らかく姿勢よく座ってリラックスできるようなソファです。
アームには、高さがあるので、より包み込まれているような感覚になります。
ファブリック(生地)は、 Kvadrat(クヴァドラ)の Molly 2(モリー)です。このテキスタイルは、ノルウェーの梳毛糸(そもうし)を使用しています。天然の羊毛を脱色や染色せず使い、交織(まぜおり)がつくりだす魅力をそのまま見せるデザインとなっており、味わい深い風合いをお楽しみいただけます。
360度どこから見ても隙のない美しさ
CH163ソファのフォルムは、ほとんどが直線で構成されているので、壁付けも置きも、お部屋の真ん中置きも、どちらもすっきりと置いていただけます。
座面下が大きく開いているので、お掃除しやすく、お掃除ロボットもスイスイ通れますね!
大きさ(サイズ)について
3人掛けは、横幅195cmと大きく、広々とお使いいただける大きさですが、直線的ですっきりとデザインのため、あまり圧迫感を感じさせない軽やかさが空間になじみます。