BMアウトドアシリーズ(DECK CHAIR SERIES)
CARL HANSEN & SON(カール・ハンセン&サン)によって復刻されたBM OUTDOOR SERIES(BMアウトドアシリーズ)は、1960年、ボーエ・モーエンセンによって自宅のバルコニー用にデザインされました。
木工職人からキャリアをスタートしたモーエンセンは「実用性」「簡素なフォルム」「価格性」を追求し、シンプルかつ機能性に優れた木製家具を数多く発表しました。彼のデザインの基盤は、明確な構造と、装飾を出来るだけそぎ落とすこと。そして、実験的な試みです。その好例のひとつが、このデッキチェアのシリーズです。
BMアウトドアシリーズは、優れた使用感と場所を取らないコンパクトな家具をコンセプトに、屋外での使用を考慮してデザインされています。丸く面取り加工されたエッジと等間隔に施されたスチール製のネジは、シリーズ全製品に共通するモーエンセンらしい細部へのこだわりです。
使用しているチーク材は、国際的な認証制度であるFSC(R)(Forest Stewardship Council(R)、森林管理協議会)認証のものを使用しています。天然油分を含有し高い耐候性と耐久性を備え、永く使うことで経年変化も楽しめる素材です。
張地には耐久性のある屋外用ファブリックを用い、日々のメンテナンスを楽しみながら永く愛用したくなるアイテムです。
シリーズの製品はいずれも移動できるよう考えられた家具で、折りたたみ式のため、空いているスペースに立て掛けたり、専用のフックで壁に掛けて美しく装飾的に収納することが可能です。お庭やバルコニーだけでなく、室内でも十分に魅力を発揮します。その高い機能性には、誕生から50年以上が経過しても尚、先進性を感じることが出来ます。
Borge Mogensen(ボーエ・モーエンセン)
BMアウトドアシリーズのデザインを手掛けたのは、デンマークのユトランド島生まれの家具デザイナー、ボーエ・モーエンセン(1914-1972)です。J39やスパニッシュチェアのデザインなど、北欧の近代家具の歴史はこの人なくして語れないくらい、重要なデザイナーです。
使用する人びとを核に、その独特のコンセプトで耐久性に優れた家具を世に送り出してきたモーエンセンは、第二次大戦後のデニッシュモダンを牽引した、大きな影響力を残すデザイナーの一人です。Yチェアでおなじみのハンス J. ウェグナー(Hans J. Wegner)との親交も深い人物でした。