ANT（アリンコチェア・アントチェア）
デンマークの製薬会社「ノボノルディスク社」の社員食堂のために、アルネ・ヤコブセンがデザインした記念すべき一番最初のスタッキングチェアです。その後誰もが知るセブンチェアやリリーチェアなど名作を次々と発表し、FRITZHANSEN（フリッツ・ハンセン）というブランドが世界に名を馳せました。
北欧家具の黄金期を代表する家具の一つでありフリッツ・ハンセンの象徴ともいえる名作です。
発売当初は、斬新なデザインのため製造に難色を示す人もいましたが、アルネ・ヤコブセンは売れ残った場合、自身で全てのチェアを買い取ることを約束。結果として数百万脚の売り上げを達成しました。
背もたれから座面に掛けて続くくびれと、細い脚が蟻の姿を連想させることから「アリンコチェア」とも呼ばれています。芸術的な見た目と優れた機能性により、現代でも多くの人に愛用されています。
また2019年には、時代に左右されないデザインに贈られる「グッドデザイン・ロングライフデザイン賞」を受賞。アルネ・ヤコブセンが生み出した機能美は世界中に認められ、60年が経った今でも多くの人から愛され続けています。
