待望の復刻
1960年代初頭にデンマークデザイン界の巨匠、アルネ・ヤコブセンによってデザインされた「AJ オックスフォードテーブルランプ」。ヴィンテージ市場でしか手に入れることのできない幻のアイテムとなっていたテーブルランプが2023年春、ルイスポールセンから復刻発売されました。
AJ オックスフォード テーブルランプは、その名の通りオックスフォード大学(英国)を構成する38カレッジのうちのひとつである「セント・キャサリンズ・カレッジ」のためにデザインされました。大学内にあるオーク材の長テーブルがずらりと並び350人を収容するダイニングホールで使用され、現在もテーブルのセンターピースとして機能し、カレッジ内や学生寮などで使用されています。
▼セント・キャサリンズ・カレッジのダイニングホールの様子
参照:
ARNE JACOBSEN ヤコブセンの建築とデザイン(2014).TOTO出版
タイムレスかつ美しく洗練されたデザイン
AJ オックスフォードテーブルランプの特徴は、何と言っても無駄のないすっきりとしたデザイン。支柱、コード、円形のベース部分が一体化しています。
スイッチとシェードを固定するねじは無塗装の真鍮が使われているため、経年変化を楽しめます。
ガラスのシェードは三層構造の吹きガラスが使われています。
外側から順に、クリアガラス・乳白ガラス・クリアガラスという構造です。
ガラスシェードの淵を見ると、乳白ガラスがクリアガラスに挟まれているのがよくわかります。
クリアガラスはつるりとした光沢仕上げで、電球から放たれた光を効率よく透過させ、遠くまで光を届けます。乳白ガラスを挟むことによって、点灯時に電球のシルエットが浮かび上がりません。
ガラスシェードは灯具の内側にある爪の部分に引っ掛け、真鍮のねじで固定するシンプルな構造です。
灯具の裏側には、アルネ・ヤコブセンのデザインの証であるスタンプマークがしるされています。
コーディネート例
デスクやベッドサイドの手元灯としてお使いいただけます。またダイニングやリビングに灯りを足したい場合に間接照明として使うのもおすすめです。お部屋のコーナーなどに壁面を照らすように配置すれば効率よく光を広げることができます。
デスクに使用する場合は、お持ちのパソコンのサイズにもよりますが、H410の高さのほうがおすすめです。
(写真のパソコン:15.5インチモニター)
メンテナンスについて
長くご愛用いただくために以下のメンテナンス方法をおすすめします。
・定期的に(6か月程度)部品のゆるみがないか点検してください。
・普段のお手入れは乾拭きでほこりを取ってください。汚れがあるときは、軟らかい布に中性洗剤を浸しよく絞って拭いた後、軟らかい布で乾拭きしてください。(※真鍮部分は濡らさないようご注意ください)
・屋内専用ですが、湿気や水気の多い場所での使用はできませんのでご注意ください。
仕様図・取扱説明書のダウンロードはこちらからどうぞ。
ルイスポールセンの製品保証期間は電球タイプで1年、組込LEDタイプは2年となります。AJ オックスフォードテーブルランプは電球タイプですので1年となります。
デンマークデザイン界の巨匠、アルネ・ヤコブセンとは?
Arne Jacobsen(アルネ・ヤコブセン)1902-1971年
アルネ・ヤコブセンはコペンハーゲンで生まれ育ちました。1927年にデンマーク王立芸術アカデミーをアーキテクトとして卒業し、2年間コペンハーゲン市のシティー・アーキテクトとして仕事をした後、自身の設計事務所を開設しました。ヤコブセンは、デンマーク建築のモダニストとして世界的に有名で、デンマーク、ドイツ、英国に数多く建物を残しています。最も知られた建築として、デンマーク国立銀行(1971)、SASロイヤルホテル(1960)、オックスフォードのセント・キャサリン・カレッジ(1963)などが挙げられます。また、アメリカ建築界に強いインパクトを残せなかったのは、飛行機に対する彼の恐怖心のせいだとも言われています。
アルネ・ヤコブセンはアーキテクトとしての強い決定力を行使し、建物自体のみならず、ディテイルの大部分のデザインに彼の意思を貫き通しました。長年にわたり、彼は自らの建築プロジェクトのための照明器具、家具、カトラリー、ドア・ハンドル、バスルーム金物、ファブリック、そして壁紙パターンにいたるすべてを手がけました。
老舗照明ブランド、ルイスポールセンとは?
北欧デンマークの照明ブランド。創業一族のポールセン一家は1800年代末頃から工具・電気用品の販売を手掛けていました。1924年にパリの博覧会のためにポール・ヘニングセンと共同で開発した照明器具が高い評価を得て、照明器具の発売を開始。これが100種類以上のラインナップを誇るPHシリーズの始まりとなりました。現在では、ルイスポールセンは近代照明のルーツといわれ、世界の照明デザインに大きな影響を与えている"北欧のあかり"となっています。