この度2022年のルイスポールセン限定アイテム「PH 3/2 真鍮ガラステーブル リミテッド」発売されました。こちらは2023年1月末までの期間限定販売・受注生産アイテムにつき、無くなり次第販売終了となります。毎回、完売後も再入荷のお問合せを多くいただきますが、限定品のため再入荷はございません。今しかお求めいただけないクラシカルで上品なモデルなので、新築やお引越しでテーブルランプをお探しの方はぜひご検討ください。
キャンドルからPHランプへ、画期的な照明器具の誕生
デザイナーのポール・ヘニングセンは、これまでに100種類以上のPHランプを作りました。 灯りと言えばキャンドルやオイルランプだった当時、PHランプは画期的な道具として、建築家やデザイナー達から愛されていました。その後、住宅用の照明として一般的に使われるようになり、現代も世界中で愛され続けています。
PH 3/2 Tableは1927年に発表されました。しかし、それから惜しくも生産終了となり、彼の代表作「PH 5」が誕生してから40年の歳月が流れた1998年にPH 3/2は復刻されたのです。そして、2022年に限定エディションとして無塗装の真鍮を使用した『PH 3/2 真鍮ガラステーブル リミテッド』が発売となりました。
参照:
LIGHT YEARS AHEAD THE STORY OF THE PH LAMP(2000).Louis Poulsen
PHランプが美しい光を生み出せる2つの理由
1. ヘニングセンが追求した対数螺旋のシェード
ポール・ヘニングセンがデザインした照明器具は美しい光のグラデーションが特徴です。この光の秘密は、巻貝のカーブと同じ“対数螺旋(たいすうらせん)という数学的な形が照明の傘(シェード)に応用されているからです。
対数螺旋のカーブは、下の写真のように光がどの角度から当たっても同じ角度で反射します。これにより、なめらかな光のグラデーションをつくることができます。
2. グラデーションの光をつくる手吹きガラスシェード
ずっと眺めていられるあたたかい灯りの理由はシェードに隠されています。すべてのガラスに厚みがあり、透明・乳白・透明の3層になっています。これは高度な技術を持った職人の手だからこそつくれるシェードです。面はつるっとした質感で、内面はマットでサラサラした手触りです。このサラサラした加工はフロスト仕上げと言い、斜めの光に対してその入射角と同じ角度の反射光を拡散するため、光のコントロールがしやすく眩しさを解消してくれます。
限定品「PH 3/2 真鍮ガラステーブル リミテッド」の2つの魅力
1. 細部までこだわりの詰まったデザイン
支柱には限定品の証であるポール・ヘニングセンのイニシャル「P.H」が刻印されています。
一番大きい真鍮シェードの裏側は白色に塗装されています。白色にすることで効果的に光を反射させ、明るく照らしてくれます。シェードを固定する小さなねじも真鍮でつくられています。
スイッチはポール・ヘニングセンが1927年に発表したテーブルランプに採用されたものです。本体の支柱についているのですっきりして見えます。
2. 真鍮をヴィンテージに育てる楽しみ
真鍮は亜鉛と銅が混ざって出来ています。身近なものだと5円玉が真鍮です。「PH 3/2 真鍮ガラステーブル リミテッド」の真鍮部分は無塗装ですので、手汗や湿気によって変色します。空気に触れることで酸化し、年月をかけて濃いアンティークゴールドの輝きに変化していきます。 日頃のお手入れは乾いた布で拭くだけでかまいませんが、くすみや汚れが気になる場合は真鍮専用のクロスで磨くときれいになります。
下の写真のように時間の経過と共に深い色合いに育ってくれます。今回の限定モデルはヘアライン仕上げ(艶消し加工)でよりインテリアに溶け込むよう工夫されています。一緒に時を重ねて色の変化を楽しんでください。
コーディネート例のご紹介
PH 3/2 Tableは「フロアランプを置く場所はないけど、明るさを足したい!」という場合にぴったりです。ソファやイージーチェアの横に置いたり、ダイニングのコーナーに置いたり。壁に反射するように置くとより光が広がって空間が明るくなります。
テーブルランプの良さは、電気工事や難しい設置が不要で、手軽に取り入れられるところです。お酒を飲みながら、本を読んだり、タブレットで映画を見たり……。心地いい夜の時間を過ごしてみませんか?
メンテナンスについて
長く使う楽しみを感じられるように以下のメンテナンス方法をおすすめします。
・定期的に(6か月程度)部品のゆるみがないか点検してください。
・普段のお手入れは乾拭きでほこりを取ってください。汚れがあるときは、軟らかい布に中性洗剤を浸し、よく絞って拭いた後乾拭きしてください。
・真鍮部分は濡らさないようご注意ください。屋内専用ですが、湿気や水気の多い場所での使用はできませんのでご注意ください。
・ガラスシェードに汚れがあるときは、シェードを1枚ずつ外し、食器用の中性洗剤と柔らかいスポンジでやさしく洗った後乾拭きしてください。
・ガラスシェードが破損してしまった場合、スペアパーツのご購入も可能です。ご希望の方はお問い合わせください。
期間限定の生産品につき、お求めはお早めに!
「PH 3/2 真鍮ガラステーブル リミテッド」は、2023年1月末までの期間限定販売アイテムです。販売期間が終了しても、CONNECTに在庫がある場合はお買い求めいただけます。ルイスポールセンの限定品は毎年完売してからも、再入荷予定のお問い合わせを多くいただきます。残念ながら完売後は再入荷がありませんのでお買い逃がしのないようにお早めにご検討いただければと思います。
使い込むほどに美しくなる真鍮のペンダントランプで、あたたかい灯りにうっとりしながら、ヒュッゲな時間を過ごしてみませんか?
「北欧照明の父」ポール・ヘニングセンとは?
Poul Henningsen(ポール・ヘニングセン) 1894-1967年
1894年デンマーク中心部のオードルップに生まれ、高等学校を中退しテクニカル・カレッジで建築工法を学びました。自身の設計事務所をコペンハーゲンに設立後、ルイスポールセン社と協働を始め、複数のシェードから柔らかな光が降り注ぐランプを開発。良質な光を得るための機能的なデザインを生涯にわたり追及し、100種類以上のランプをデザインしました。照明以外にも、ジャーナリスト・アーキテクト・エディター・詩人・ソングライターとして多岐にわたり活動しました。特に彼の辛口の批評は有名で、無視できない論客として当時のデンマーク社会に強い影響力を放った人物です。
「北欧照明の父」ポール・ヘニングセンのデザイン
ポール・ヘニングセンとルイスポールセン社とのコラボレーションは1925年に始まり、1967年に亡くなるまで続きました。ヘニングセンは、1924年にルイスポールセン社と共同で、「3枚シェードシステム」の最初のモデルを描きました。1927年、最初の「PHランプ」を発表します。
1927年当時の写真
参照:
LIGHT YEARS AHEAD THE STORY OF THE PH LAMP(2000).Louis Poulsen
1927年発表のPH 3/2 red/bronze
参照:
LIGHT YEARS AHEAD THE STORY OF THE PH LAMP(2000).Louis Poulsen
ルイスポールセンのアイコニック的存在になっている「PH 5」「3枚シェードのPHランプ」「PH アーティチョーク」など、ポール・ヘニングセンのイニシャル「PH」が名前に付く照明はすべて彼自身がデザインを手がけています。ヘニングセンがデザインした照明器具はすべて、「人間にとって良質な光を与える照明」という彼の哲学が貫かれています。
老舗照明ブランド、ルイスポールセンとは?
北欧デンマークの照明ブランド。創業一族のポールセン一家は1800年代末頃から工具・電気用品の販売を手掛けていました。1924年にパリの博覧会のためにポール・ヘニングセンと共同で開発した照明器具が高い評価を得て、照明器具の発売を開始。これが100種類以上のラインナップを誇るPHシリーズの始まりとなりました。現在では、ルイスポールセンは近代照明のルーツといわれ、世界の照明デザインに大きな影響を与えている"北欧のあかり"となっています。