あなたのお部屋にテーブルランプはありますか?
お部屋の雰囲気をパッと変えたい、落ち着く空間を作りたい、ペンダントライトだけよりもう少し明るさが欲しい。。。
そんな方にはテーブルランプがおすすめです。電気工事や難しい設置が不要で手軽に取り入れられます。お部屋のコーナーや、壁面を照らせば光が反射し、お部屋が明るく、奥行きが出てメリハリがつきます。
「北欧照明の父」ポール・ヘニングセンのデザイン
ポール・ヘニングセンとルイスポールセン社とのコラボレーションは1925年に始まり、1967年に亡くなるまで続きました。
ルイスポールセンのアイコニック的存在になっている「PH 5」「3枚シェードのPHランプ」「PHアーティチョーク」など、彼のイニシャル「PH」が名前に付く照明はすべてポール・ヘニングセンがデザインを手がけています。
ヘニングセンがデザインした照明器具はすべて、「人間にとって良質な光を与える照明」という彼の哲学が貫かれています。
キャンドルからPHランプへ、画期的な照明器具の誕生
ヘニングセンは、これまでに100種類以上のPHランプを作りました。 灯りと言えばキャンドルやオイルランプだった当時、PHランプは画期的な道具として、建築家やデザイナー達から愛されていました。その後、住宅用の照明として一般的に使われるようになり、現代も世界中で愛され続けています。
PH 3/2 Tableは1927年に発表されました。その後、惜しくも生産終了となりましたが、彼の代表作「PH 5」が発表されてから40年の歳月が流れた1998年にPH 3/2は復刻されました。
参照:LIGHT YEARS AHEAD THE STORY OF THE PH LAMP(2000).Louis Poulsen
程よいサイズ感でしっかり空間を照らします
PH 2/1 Tableが発売された翌年にPH 3/2 Tableが発売されました。PH 3/2 TableはPH 2/1 Tableより一回り大きく、重量感があります。PH 3/2 Tableの方がシェードは90mm大きく、重さは1.2kg重いですが、PH 2/1 Tableより光が広がります。ベッドサイドや小さいサイドテーブルに置いてオブジェのような感覚で使うならPH 2/1 Tableを。チェストやサイドボードに置いて、より空間を明るくしたい場合はPH 3/2 Tableがおすすめです。用途や置きたい場所によって大きさを選んでみてください。
Coordinate
PH 3/2 Tableは「フロアランプを置く場所はないけど、明るさを足したい!」という場合にぴったりです。ソファやイージーチェアの横に置いたり、ダイニングのコーナーに置いたり。壁に反射するように置くとより光が広がって空間が明るくなります。
海外でよく見かける、ソファの前にあるローテーブルに置いてみるという使い方もいいですね。美しい灯りに照らされながら優雅な時間が過ごせそうです。フロアランプではできない、テーブルランプならではの使い方です。
※ローテーブルに設置する場合はコードに足を引っかけないようにご注意ください。
テーブルランプの良さは、電気工事や難しい設置が不要で、手軽に取り入れられるところです。
お酒を飲みながら、本を読んだり、タブレットで映画を見たり……。ヒュッゲな夜の時間を過ごしてみませんか?
グラデーションの光をつくる手吹きガラスシェード
ずっと眺めていられるあたたかい灯りの理由はシェードに隠されています。すべてのガラスに厚みがあり、透明・乳白・透明の3層になっています。これは高度な技術を持った職人の手によってつくられています。表面はつるっとした質感で、内面はマットでサラサラになっています。このサラサラした加工はフロスト仕上げと言い、斜め方向の光に対してその入射角と同じ角度の反射光を主な成分としながら拡散する為、光のコントロールがしやすくなる特徴があり、グレア(光の眩しさ)を解消してくれます。
ヘニングセンが追求した対数螺旋のシェード
ヘニングセンがデザインした照明器具は美しい光のグラデーションが特徴です。
この光の秘密は、巻貝のカーブと同じ“対数螺旋(たいすうらせん)”と言う数学的な形が照明の傘(シェード)に応用されているからです。
対数螺旋のカーブは、下図のように、光がどの角度から当たっても同じ角度で反射します。この仕組みにより、なめらかな光のグラデーションをつくることができるのです。
ガラスシェードだけでなくソケットも輝く真鍮色
ソケットのカラーは、ブラック・メタライズド、シルヴァー・クローム、真鍮メタライズドの3色。真鍮ソケットは「永遠の輝き」と言ってよいほど変色しにくい、PVDコーティングという加工が施されています。
PVDコーティングとは、メッキとは異なり金属をソケットの形に蒸気で焼き付ける加工方法です。金属の特性を高める効果があるので、サビによる変色を防いでくれます。空気に当たるとすぐ変色してしまう無垢真鍮では再現しにくい、真鍮の明るい輝きを楽しめるのがPVDコーティングの魅力です。輝き方も無垢真鍮と違って見える理由は、ただ塗っているのではなく、表面にピタッと接着しているため。そうすることによって、どこから眺めても真鍮色の反射光がキラキラと綺麗に見えるのです。
組み立て方法について
組み立て方法はこちらの動画をご参照ください。
ボトムシェード(一番下のシェード)の下に2か所、ナットと呼ばれる回せる部分があります。これは1cm程高さが調節できるもので、回すと3枚のシェードが上下します。シェードが低すぎると電球が直接見えてまぶしくなり、逆にシェードが高いと1番大きなトップシェードに影が見えます。トップシェードの淵が電球の中心にくるように合わすとバランスが取れるので、光の変化を見ながら調整してください。
メンテナンスについて
定期的に(6か月程度)部品のゆるみがないか点検してください。普段のお手入れは乾拭きでほこりを取ってください。汚れがあるときは、軟らかい布に中性洗剤を浸し、よく絞って拭いた後乾拭きしてください。ガラスシェードに汚れがあるときは、シェードを1枚ずつ外し、食器用の中性洗剤と柔らかいスポンジでやさしく洗った後乾拭きしてください。ガラスシェードが破損してしまった場合、スペアパーツのご購入も可能です。ご希望の方はお問い合わせください。
「北欧照明の父」ポール・ヘニングセンとは?
Poul Henningsen(ポール・ヘニングセン) 1894-1967年
1894年、デンマーク中心部のオードルップに生まれ、高等学校を中退しテクニカル・カレッジで建築工法を学ぶ。自身の設計事務所をコペンハーゲンに設立後、ルイスポールセン社と協働を始め、複数のシェードから柔らかな光が降り注ぐランプを開発。良質な光を得るための機能的なデザインを生涯にわたり追及し、100種類以上のランプをデザインしました。また、照明以外にも、ジャーナリスト、アーキテクト、エディター、詩人、ソングライターとして多岐にわたり活動しました。特に彼の辛口の批評は有名で、無視できない論客として当時のデンマーク社会に強い影響力を放った人物です。
老舗照明ブランド、ルイスポールセンとは?
北欧・デンマークの照明ブランド。創業一族のポールセン一家は1800年代末頃から工具、電気用品の販売を手掛けていました。1924年にパリの博覧会のためにポール・ヘニングセンと共同で開発した照明器具が高い評価を得て、照明器具の発売を開始。これが100種類以上のラインナップを誇るPHシリーズの始まりとなりました。現在では、ルイスポールセンは近代照明のルーツといわれ、世界の照明デザインに大きな影響を与えている"北欧のあかり"となっています。